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岩出頭首工(いわでとうしゅこう)

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 現在、岩出橋の架け替え工事が進行中です。完成すれば、今の片側一車線の道路が二車線になるということで、交通渋滞の緩和が期待されていますね。 さて、その岩出橋の東、この岩出小学校のほぼ目の前に「岩出頭首工(いわでとうしゅこう)」という井堰(「いせき」…水をよそに引くために、川水をせき止めたところ)があるのをご存じでしょうか? 「頭首工」とは「井堰」と同じ意味の言葉です。近くを通られる方はいつも目にしておられると思いますが、あまり意識してご覧になったことはないのではないかと思います。

 岩出は昔からの米所で、農業用水を引くための水路がたくさんあります。紀の川用水、小田井用水、藤崎井用水、六箇井用水等々の水路です。大昔から、度重なる水害により被害を受けながらも、これらの施設は米作りとともに発達してきました。昭和28年、台風13号によって引き起こされた大水害(「紀州水害」と呼ばれています)により、宮・小倉井、四箇井、六箇井の4つの井堰が流失しましたが、それらの流失した井堰をひとつに統合してできたのがこの「岩出頭首工」です。ここでくみ取られた水は、紀の川両岸の水路を西に流れ、沿岸の田畑を潤しています。

 農業の衰退により、この岩出市内の田畑も徐々に減少しています。私の家も兼業農家で、米作りをしておりますが、米作りだけで生計を立てていくことが非常に難しい時代となっています。しかし、このまま日本の農業が消え去ってしまえば、日本の国の将来そのものが危うくなっていきます。とても難しい問題ですが、時折、日本の農業に関心を持ち、その将来に思いをはせることも、たいへん大事なのではないかと思うのです。

平成27年5月1日

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最終更新日:2016510