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トイレよもやま話

最近公衆トイレがとてもきれいになったと感じます。私が子どもの頃は、公園や駅のトイレなどは、それこそ鼻をつまんでも入るのがつらいくらいに汚かったものですが、この頃は、どこへ行っても趣向の凝らした清潔なトイレがあり、利用するのが楽しみなくらいになってきています。

十数年前にイギリスに行ったとき、向こうで利用したトイレでいくつか驚いたことがあります。一つは、男子トイレの小便器の位置がとても高かったこと。私の身長は172cm。日本人男性としては平均的だと思うのですが、それでも少し背伸びをしなければうまく用を足せないくらいの高さでした。西洋人はやっぱり大きいのです。また、ある日、教会へ行ったときのこと。そこの女性用トイレの入口で椅子に座り、トイレに入る人から入場料を取っている女性がいました。ガイドさんに聞くと、正式には入場料など要らないのだけれど、彼女はああやってお金をもらって自主的にトイレをきれいにしている女性なんだそう。すみませんが支払ってあげてください、とのことでした。色々な人がいるものです。また、ある公園のトイレでの出来事。今ではずいぶん変わりつつありますが、昔、日本ではどこに行ってもトイレで順番を待つときには、女性であれば1つ1つのボックスの前で、男性であれば1つ1つの小便器の前で番を待つのが普通でした。ところがイギリスではそうではなくて、トイレの建物の入口で順番を待つのです。もともと一人ひとり用を足す時間が違いますから、日本のようなやり方だと、先に並んだ人が後で隣の列に並んだ人よりも後になってしまう可能性がありますが、イギリスのようなやり方だと必ず並んだ順番になりますからとても合理的です。さすがイギリスだなあと妙に感心したことを覚えています。

今ではずいぶんと普及した洗浄機付きトイレ。英語では、bidet toilet と言います。「washlet」は商品名、「shower toilet」は和製英語で、どちらも正式な英語ではありません。私も約30年前に最初に勤めた学校で、初めてこのトイレを使った記憶がありますが、何もそこまでしなくても、というのがそのときの正直な感想でした。しかしながら今では私自身も洗浄機が付いていないとどうも気持ちが悪くて、旅行に行ったときにも、このトイレがあるかないかがホテル選びの重要な条件の一つになってしまっています。この洗浄機付きトイレは、日本に来た外国人がもっともびっくりすることの一つだそうですが、なぜか、まだ外国ではあまり普及していないらしく、最近行ったオーストラリアやシンガポールなどでも、泊まったホテルにはこのようなトイレはありませんでした。その使い心地が実感できれば、きっと爆発的に普及するのではないかと密かに思っているのですが…。

最近は、一般の家庭のトイレもほとんどが洋式便器に変わりました。以前に勤めていた学校でも、和式便器が使えず、大便をしたくなるたびに家に帰っていた男の子がいましたが、確かに小さい頃から和式便器を使ったことがほとんどなければそれも無理ないか、と思ったりもします。今後学校でも、もっと洋式トイレを増やしていくことが必要かもしれませんね。

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(ニュージーランドの公衆トイレ)

平成27年5月20日

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最終更新日:2016510