「ふうわりこと、すんな!」(1学期終業式講話)
岩出小学校保護者の皆様へ
今日から夏休みに入りました。台風11号の影響でたいへんあわただしい1学期の終業式になってしまいましたが、子どもたちに次のようなお話しをさせていただきました。健康・安全に注意して、ぜひ有意義な楽しい夏休みになることを願っています。
『ふうわりことすんな!』
みなさん、こんにちは。
いよいよ、なつ休みですね。ながい休みに入りますが、ケガやびょうきには、じゅうぶんにきをつけて、たのしい休みにしてほしいと思います。
きょうは、こうちょうせんせいのお母さんのおはなしをします。
こうちょうせんせいのお母さんは、もうこのよにはいません。3ねんまえの11月になくなりました。83さいでした。とってもやさしいお母さんで、あまりきつくしかられたきおくはありません。
そのお母さんが、こうちょうせんせいにしょっちゅうくちぐせのように言っていたことが、「ふうわりことすんな!」ということです。
「ふうわり」というのは、和歌山のことばで、 「かっこうわるい」とか「はずかしい」といういみです。「ふうわりことすんな。」とは、「かっこうわるいことをするな。」ということなのですね。自分がすることは、かぞくやがっこうのせんせいが見ていなくても、かみさまや、きんじょのひとたちや、せけんの人たち、だれかがかならず見ているから、見られてはずかしいことはしてはいけないよ、ということを、こうちょうせんせいは、しょっちゅう言われていたんです。
むかし、たしか、こうちょうせんせいがちゅうがっこう1ねんせいのなつ休みのことだったと思います。いつもあそんでいる友だち4人で、わかやましにあるプールにおよぎに行こうということになりました。でんしゃとバスで行くのですが、えきについたとき、だれからともなく、ちゅうがくせいだけどしょうがくせいだと言って子どもりょうきんで行こうということを言いだしました。こうちょうせんせいは、「いややな…」と思いながらも、けっきょくは子どもりょうきんできっぷをかって、でんしゃにのってしまいました。
こうちょうせんせいは、でんしゃにのっているあいだずっと、またプールについてからもずっと、きもちがもやもやしたまま、すいえいをたのしむことがぜんぜんできませんでした。
つまり「ふうわり」ことをしてしまったんですね。だれかにちょくせつちゅういされたわけではないのに、「おまえ、なんちゅうことしたんや!」と、じぶんでじぶんをせめつづけて、たいへんいやなきぶんをかんじたことを今でもはっきりおぼえています。
なつやすみです。友だちとあそぶきかいもおおくなると思います。いっぱいあそんで、いっぱいたのしんでほしいんですが、ぜったいに「ふうわり」ことはしてはいけません。じぶんがやろうとしていることが、「ふうわるい」のか、「ふうわるくない」のかをちょっとかんがえてから、こうどうするようにしてください。かみさまはみなさんのことをちゃんと見ていますよ。よろしくおねがいします。
それと、さいごにもうひとつ。しゅくだいは、はやめにおわらせたほうが、休みはたのしいですよ。いやなことはさきにすませましょう!
これで、こうちょうせんせいのおはなしをおわります。
平成27年7月21日