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挨拶

まだまだ吹く風は冷たく、厳しい寒さが続いていますが、日差しの中にちょっぴり春の兆しを感じることができる季節となってきました。

岩出小学校に赴任してから、毎朝、校門で子どもたちを迎えるようにしてきました。「おはようございます!」と声をかけると、ほぼ100%の確率で返事を返してくれます。でも、その返し方については子どもそれぞれです。ていねいにお辞儀までして「おはようございます!」と言ってくれる子、耳が痛くなるほど大きな声で 「おはようございます!」と返してくれる子、声は聞こえてこないのだけれど、口だけは確かに動いている子、明るく手を振ってくれる子、会釈だけの子、等々。でも、完全無視、という子が一人もいないのはたいへんうれしいことです。

ところで、挨拶というのはなぜするのでしょうか? 挨拶はコミュニケーションの第一歩とか、社会で生きていくために欠かせないこと、とかよく言われますが、なぜこれほど大事だと言われているのでしょうか?

私は、ときどき山歩きをします。山道でだれかとすれ違うときには、必ず「こんにちは。」と声を掛け合います。でもまれに、声をかけても返ってこないときがあり、とても不愉快な思いをすることがあります。見知らぬ人とすれ違うとき、人は本能的に自分の身を守るために身構えます。もしかすると、すれ違っている人が自分の敵であるかもしれないからです。挨拶というのは、「私はあなたの敵ではないのですよ。」ということを相手に知らせるために始まったのだと、私は思います。外国では、握手をしたり、軽く抱き合ったりするような挨拶もありますが、あれは、自分はあなたを傷つけるような武器は持っていませんよ、ということを相手に伝えるために行うのだと聞いたことがあります。人と人とが仲良くなるためには、まず、お互いが敵同士ではないことを示すことからスタートしなければなりません。だから、挨拶はコミュニケーションの第一歩なのですね。

理屈は別にして、ともかく、大きな声で挨拶ができる人というのは、とっても気持ちがいい。県民性でしょうか、和歌山の人は、他府県の人に比べて挨拶をすることが苦手だとよく言われます。この岩出小学校の子どもたちが、将来いつでも、どこでも元気よく挨拶ができる人になってくれることを願って、これからも校門での挨拶を続けていきたいと思っています。

平成28年2月17日

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最終更新日:2016510