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平成27年度卒業証書授与式 学校長式辞

一雨ごとに春の息吹が感じられる季節になりました。本日、ここに平成27年度岩出小学校卒業式を開催できますことを誠にうれしく思います。

64名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、本日ご多忙にも関わりませず、たくさんのご来賓、保護者の皆様のご臨席を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。

さて、卒業生の皆さん、今日、皆さんが手にされた卒業証書は、この6年間、皆さんが、この岩出小学校で一生懸命に頑張ってきた証しです。どうぞいつまでも大切にしてくださいますよう、お願いいたします。

この卒業式を迎えるに当たって、6年生の各担任の先生に無理をお願いし、各クラスで、絵本の読み聞かせをさせていただきました。覚えていますか?

「泥かぶら」と呼ばれた、一人の女の子のお話しでした。

親も兄弟もいない、たったひとりぼっちの女の子、泥かぶらは、みにくい、きたない、と村の人たちからひどい仕打ちを受けていましたが、ある日、旅の老人と出会い、その老人から3つの事を守れば、美しい顔に変われるのだ、ということを告げられます。その3つのこととは、
ひとつ、「自分の顔をはずかしいと思わないこと。」
ふたつ、「どんなときも、にっこりと笑うこと。」
みっつ、「人の身になって思うこと。」
の3つでした。

美しい顔になりたい一心の泥かぶらは、この老人の言うことを守り、一生懸命に、3つの約束ごとを守りとおします。
こうして、笑顔を絶やさず、親切を積み重ねてきた泥かぶらに対して、村の人たちは、だんだん、泥かぶらのことを、心からよい子だと思うようになっていきました。最後には、友だちの身代わりになって、人買いに買われていってしまいますが、その人買いの心までも、良い心に変えてしまいました。

皆さんから、こんな感想文をいただきました。

「このお話を聞いて、心がきれいだと顔もきれいになる、中身が変われば外見も変わる、ということがわかりました。私も心の中の泥を落としたいです。」

「私も泥かぶらのように、きれいな心を持ち続けたいと思います。努力を積み重ねて、「良い子」になれるように日々心がけて、美しい心で卒業したいと思います。」

人の心は顔や姿に表れます。これは本当のことです。いくら外見が整っていても、心が汚れていれば、それが外にあらわれてきます。それはすぐに分かります。今年度、学校長として岩出小学校に来させていただき、いつも皆さんの美しい心とその心がにじみ出た優しい笑顔に癒されてきました。どうぞ、これからもその美しい心と笑顔を持ち続けていただきたいと心より願っています。頑張ってください。

最後に、もうひとつお願いがあります。

皆さんが、こうして立派に成長してこれたのは、ご家族や地域の方々、そして先生方の温かい見守りや励ましがあったからこそだということを忘れてはなりません。これからも、そういったまわりの方々への感謝の気持ちを忘れずに、いつでも素直に「ありがとう」が言える人になってください。

保護者の皆様、本日はお子様のご卒業本当におめでとうございます。お子様が立派に成長されたことを心からお慶び申し上げます。6年間、様々なご苦労があったこととご推察いたしますが、きょうのこの晴れ姿をご覧になり、その苦労も喜びに変わったことかと思います。これからも、温かく、かつ厳しい目で、お子様の成長を見守っていっていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

また、本校の教育に温かいご理解・ご支援をいただだいております地域の方々に、全職員とともに感謝を申し上げ、これからも、子どもたちを「地域の宝」として見守っていただけますようお願い申し上げます。

平成28年3月18日 岩出市立岩出小学校長 福元 元章

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最終更新日:2016510