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やっぱり運動が大事

昨年度3学期の始業式で、「今年の校長先生の目標は、週に最低2日はウォーキングをすることです。」と公言してから早5ヵ月。何とか週2日のペースで夜のウォーキングを続けています。

先日、NHKの「ためしてガッテン!」という番組を見ました。血管の中に、どうして血栓ができるのか、そして、その血栓と運動とにどんな関係があるのかを、たいへん分かりやすく伝えてくれていました。とても興味深かったので、皆様にもお伝えしたいと思います。

今回の熊本大地震の際にも、避難所に避難された方々の中に、長く体を動かせなかったことが原因で、血栓が血管に詰まり命を落とされた方々がいました。実は、人間の血液の中には、だれにでも「フィブリン」と呼ばれる物質があって、これが血液を固まらせるのだそうです。

日本に「ヤマカガシ」と呼ばれる蛇がいます。北海道や小笠原諸島以外なら日本のどこにでも見られる蛇だそうです。あまり知られてはいませんが、実はこの蛇は猛毒を持っていて、その毒性はなんとマムシやハブよりも強力なんだそうです。ヤマカガシが持っている毒には、この「フィブリン」が含まれていて、噛みついた相手の血液を固まらせて、命を奪ってしまいます。恐ろしいですね。

フィブリンは人間が長い進化の過程で獲得したすごく大切な物質です。大昔、人間はマンモスなどの、自分よりはるかに大きな動物の狩りをして、それを食料として生活をしていました。当然その狩猟の際には生傷が絶えず、怪我をしてもすぐにそれを修復できるシステムが必要でした。そこで生まれたのが、怪我をして血が出ても、それをすばやく止めてくれる「フィブリン」でした。怪我をして血管が傷つくと、すぐに血液中にフィブリンが生成され、傷口に集まり、傷口をふさいでしまいます。つまり、人は怪我や恐怖等のストレスにさらされると、血液中のフィブリンを増加させるシステムが生まれつき備わっているのですね。ところが、このフィブリンは、有益な働きをすると同時に、血栓を作って、脳や心臓などの血管を詰まらせ、脳梗塞や心筋梗塞などの恐ろしい病気を引き起こしてしまう両刃の剣でもあります。

この不要なフィブリンの生成を押さえる有効な方法がウォーキングなどのいわゆる有酸素運動なんだそうです。運動をすると血管の中の「内皮細胞」が整列して血流が良くなります。血流が良くなると、血圧が安定して血管の壁を傷つける可能性が低くなります。血管が傷つかなければフィブリンの生成も抑えられる、というわけです。

運動の効用には色々なものがありますが、血液の凝固システムにも影響があったんだと、目からウロコの番組でした。週2日といわず、もう少し頑張って、これからも有酸素運動を続けていきたいと思います。健康は宝です。まず健康であること。人が生きていく上で健康ほどありがたものはありませんから。

平成28年5月13日

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最終更新日:2016523