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満ちれば欠ける

 大相撲の初場所で、大関稀勢の里が初優勝し、19年ぶりに日本人横綱が誕生することになりました。日本人として、とてもうれしく感じます。
 子どもの頃は、相撲などにはまったく興味がなく、取り組みの前に何度も立会いを繰り返すのを見てイライラし、チョンマゲのようなヘアスタイルを見て、なんと古くさい格好なんだろうと感じながら、大人はなんでこんなスポーツを熱心に見るんだろうと思っていたものです。しかし、今では、稀勢の里が白鵬に大逆転で勝利するのを見て、涙が出そうなほど感激している自分がいます。やはり日本人の血が騒ぐのでしょうか。それとも単に歳をとったせいなのでしょうか…?
 ところで、日本語には、相撲に由来した言葉がたくさんありますね。勇み足、大一番、序の口、土俵際、待ったなし、痛み分け、ガチンコ、八百長、ひとり相撲、…等々。日常何気なく使っている言葉ばかりです。それほど相撲は日本人の生活と切り離せない存在であり続けているのでしょう。
 朝日新聞の報道によりますと、第72代横綱に昇進確実となったこの稀勢の里が、先代の師匠から教えを受けた言葉が「満ちれば欠ける」という言葉だったそうです。今の自分に満足してしまったら、その時点から衰えが始まる。つねに自分に厳しく、向上心を持って努力し続けなければならない。そんな意味でしょうか。なんとも良い言葉ですね。
 私事で恐縮ですが、私の教員としての生活もあと1年と少しを残すばかりになりました。3学期の始業式では子どもたちに、Time is money.という諺を引き合いに、時間を大切にしてほしいことをお話ししましたが、自分自身には、この「満ちれば欠ける」という言葉を座右に置いて、残りの日々を過ごすことを戒めたいと思います。

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最終更新日:2017125